

"ウサギボタニカ"
シェフ
(盛岡市)

整理収納
コンサルタント
(北上市)

料理
研究家
(仙台市)
2021.8.21
「塩」で自然な甘味を引き出す「小豆かぼちゃ」

ご自宅で
「豆」を使った料理を作る機会はありますか?
豆類は沢山の栄養素が含まれている食材ですが、
和食の煮物の多くは、調味バランスとして、
しっかりお砂糖が入ります。
せっかくの栄養分なのに、調味料でヘルシーさを
打ち消してしまうことがあります。
今回は、「塩」だけで小豆、
かぼちゃの自然な甘味を楽しみながら、
カラダにも良いウサギボタニカの
オリジナルレシピを紹介します!
シンプルですが、
注意点が沢山あるので難易度高めです。
成功したら本当に心とカラダに染みる美味しさです。
トライ必須!!!
<材料>
小豆 250g
出し昆布 3〜4cm角を1枚
水 1,200〜1,500cc
かぼちゃ 1,25kg(小豆の5倍)
塩 10〜12g (かぼちゃの 120/1〜100/1量)
<作り方>
①小豆をざるに入れ、軽く洗う。
鍋に水、出し昆布一切れと一緒に入れ、
沸騰するまで強火にかける。

②沸いたら火を弱め、
コトコト45分〜1時間柔らかくなるまで煮る。
一粒食べて、皮が抵抗なく噛めたらok。
火から下げる。
この時、小豆が煮汁から少し出ているぐらいに
煮汁の量を調整する。

③かぼちゃの種を取り、皮目の傷んだ部分、
硬そうな部分を削り取る。
大体3cm角のゴロゴロの角切りにして、
ボウルに入れる。

④かぼちゃの量の120/〜100/1の塩を
かぼちゃに振り入れ、
ボウルをゆすって均等にまぶす。

⑤小豆の鍋にかぼちゃを入れ、蓋をして、
極弱火で25〜30分煮る。

箸でかぼちゃがホクッと割れたら煮上がり。
火から下げ、蓋を取り、
混ぜずに1時間以上置いて、味を馴染ませる。

〜ポイント1〜
結構な量のかぼちゃを入れて、
蓋をして煮るので、26〜30cmぐらいの鍋で!
小豆の5倍のかぼちゃは、
スタンダードなレシピに比べればだいぶ多め。
豆が得意ではない人でも「トライしてみようかな」
と思ってもらえるバランスにしました。
〜ポイント2〜
ボウルを使って、かぼちゃに塩を均等に
まぶすのがこの料理の決め手!
これをやらないと、味気ない部分、
塩辛い部分のムラができてしまう。
〜ポイント3〜
小豆が煮上がった時の煮汁が少ない、
かぼちゃを加えてからの火加減が強いと
鍋底が焦げる原因になるので、
かぼちゃを加えてから煮ている途中、
煮汁が少なすぎないか確認をする事!
ー小豆は万能の食薬ー
小豆には、糖尿病や高血圧、動脈硬化などの
生活習慣病に効果的な
栄養分が豊富に含まれています。
食物繊維:大腸がん・動脈硬化の予防
血糖値の急上昇を防ぐ、コレステロール値を下げる
サポニン:中性脂肪を低下させる
アントシアニン:血液をサラサラにして動脈硬化を予防
カリウム:血圧の上昇を抑える
この他、疲労回復、美肌サポートなど…
嬉しい栄養素がギュッと詰まった食材です。
健康面が気になる方は、作り置きして、
少量で良いので毎日食べるのをおすすめします。
参考文献:アントシアニンと健康維持について
参考文献:ポリフェノールの皮膚における抗老化作用の検討


福士雅巳氏
1968年、岩手県下閉伊郡山田町生まれ。
東京・四谷「オテル・ド・ミクニ」、フランス・リヨン、ボルドー、スイス・ジュネーヴのレストランで研鑽。
"ココロとカラダを美味しく整える料理"を楽しめる「ウサギボタニカ」(盛岡市・中の橋通)店主。