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2021.6.8

土佐流のおもてなし料理「鰹の塩たたき 」

今日は、「土佐流」の

おもてなし料理をご紹介します!

 

<材料>

鰹(皮付き) 1/4本

塩 適量

にんにく  適量

ミョウガ    適量

青葱    適量

生姜    適量

大葉    2 枚

 

<作り方>

①薬味を用意する。

にんにくは薄切り、ミョウガと生姜は千切り、

青葱は小口切りにしておく。

 

 

②キッチンペーパーで鰹の皮目の水分をよく切り、

鱗が残っていないか確認する。

 

 

③金串を放射線状に打つ。

全体に塩をして強火の直火で

皮目からあぶり焼きにする。

 

 

 

④皮目、反対面を焼いたら、

まな板の上で金串を抜いて鰹を切って行く。

 

 

 

⑤手早く器に盛り、塩を全体に軽く振る。

薬味を上からかけ、包丁の腹で軽く叩いて、

味を馴染ませて出来上がり。

 

 

 

〜ポイント1〜

近火の強火で短時間で一気に焼き上げる!

 

〜ポイント2〜

金串が熱々になっているのでやけどに注意する!

 

ー鰹のたたきー

「鰹のたたき」は、よく知られている料理だ。

皮付きで外側を直火で焼いて、冷水に入れて冷やす。

赤身の部分は生だ。

いわゆる「焼いたお造り」を

想像しているかと思う。

本場の高知県では、

強火(伝統的な方法ではわらの炎)であぶり、

冷やさず温かいまま切り出し、

塩、にんにく、ミョウガ、浅葱等を上からかけ、

包丁の腹で軽く叩いて

味と香りを馴染ませる。

料理名の「たたき」は

この動作から来ているそうだ。

 

「お造り」と言うより、

ステーキのように赤身の旨味、

焼けた香りを楽しむ料理だ。

ご足労だが、料理道具を買えるところで

金串を4本から8本買っていただきたい。

他は特別なものはいらない。

この金串があると、初鰹、戻り鰹の季節が来ると、

塩たたきを誰かに振る舞いたくなる

衝動にかられることでしょう。

 

 

ー地元の人は朝獲れしか食べないー

縁あってリゾートホテルの

立ち上げに携わることになり、

高知県室戸市に住んでいたことがある。

台風が近づいてくると、

一晩中、海が「ゴーッ」と唸る。

海が荒れている日に

防潮堤沿いの道を車で走っていると、

防潮堤を超えた波が

車にバシャッと降りかかってくることもある。

沿岸生まれの私でも、

海が怖く感じる時がよくあった。

 

 

そんな荒海で育った魚のクオリティーは 格別だ。

ホテルのすぐ横に小さな漁港があり、

仕入れの日の朝は、定置漁船の到着に合わせて行く。

 

 

船が入ってきて、ベルト・コンベアの上で

ピチピチ跳ねながら流れて来る魚を

両側に立った組合員が

手際良く魚種ごとに仕分けして行く。

その流れ作業に私も混じって

自分が欲しい魚を選んで取っていく。

セリにかかる前に欲しい種類を必要なだけ取れるのだ。

 

究極の魚の仕入れ方法は、

ちゃんと組合長に許可を得てやらせていただいた。

「かつおの塩たたき」は鮮度が最優先だ。

室戸で知り合った地元の人たちは、

例外なく、その日の朝獲れの

かつおしか食べなかった。

万一使い切れなかったら、焼き魚か煮物になる。

当然、地物の初鰹か戻り鰹以外食べない。

「年中かつおが揚がると思うちょる

観光客しか食べん。」らしい。

 

ー美味しさと元気をいただく料理ー

行きつけのお魚屋さんがあったら、

前もって予約して、

その日のかつおをお願いしてみよう。

 

 

まるごと1本買えるなら、パンと丸々してハリのある、

しっぽの付け根が太いものを選ぶと、まず外れない。

運動量が多く筋肉質で、

秋口の戻り鰹なら脂が乗っているだろう。

旨さもさることながら、かつおには、疲労回復、

抗酸化作用があると言われている

「イミダゾールジペプチド」と言う

アミノ酸が豊富に含まれている。

かつお、まぐろ、鯖などの回遊魚たちは

特有の酸素吸入システムゆえに、

一生泳ぎ続けなければならない。

それを支えているのが

「イミダゾールジペプチド」だ。

休憩なしで海を渡る渡り鳥の

筋肉にもたくさん含まれている。

美味しくパワーチャージできる

一石二鳥の旬の料理で、

コロナに負けない食事を!!


私がこの記事を書きました!
福士雅巳

福士雅巳氏

1968年、岩手県下閉伊郡山田町生まれ。
東京・四谷「オテル・ド・ミクニ」、フランス・リヨン、ボルドー、スイス・ジュネーヴのレストランで研鑽。
"ココロとカラダを美味しく整える料理"を楽しめる「ウサギボタニカ」(盛岡市・中の橋通)店主。

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