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2021.2.25

フランスの家庭料理「アシ・パルマンティエ」

 

今日は、フランス家庭料理の

定番中の定番

「アシ・パルマンティエ」

をご紹介します。

 

家庭料理といえど、

やはりフランス料理。美味です!

ワイン、バゲット必須です。

 

<材料> 2人分

じゃが芋 400g

牛乳  300g

塩  小さじ1/2強

にんにく 1個

ナツメグ 適量

オリーブオイル 大さじ2

玉葱 50g

人参 50g

セロリ 5g

牛挽き肉 250g

赤ワイン  30g

トマト  1個

塩・胡椒  適量

チーズ  50g

バター 適量

パセリ 適量

 

<作り方>

①じゃが芋の皮を剥き、

5mmぐらいのスライスにする。

 

②鍋に牛乳、塩、ナツメグ、

にんにくのすりおろし、

じゃが芋のスライスを入れて、

弱火で15分ほど加熱し、

じゃが芋に火を通す。

 


 

③柔らかくなったじゃが芋を

木べらで砕いて、

粗いマッシュポテトにする。

 


 

④オリーブオイルで玉葱、人参、

セロリのみじん切りを炒める。

しんなりしたら牛挽き肉を加え、

ほぐしながら炒める。

 


 

火が通ったら、赤ワインを加えて煮詰める。

トマトのざく切りを加えて

塩・胡椒で下味をつけておく。

 


 

⑤グラタン皿の内側にバターを塗り、

炒めた牛挽き肉を敷く。

 


 

⑥上からマッシュポテトをかける。

細かく切ったチーズをかけて、

 


 

あらかじめ200〜250℃に

温めておいたオーブンで10〜15分、

しっかり香ばしく焼く。

 

⑦焼き上がったら、

ハーブのみじん切りを添えて完成です!

 


 

 〜ポイント〜

一般的なマッシュポテトは、

じゃが芋を茹でますが、

この「牛乳で煮る方法」で作ると、

じゃが芋の旨味、

栄養分を逃しません!

 

〜アレンジ〜

スタンダードは牛肉ですが、

ラム、豚肉でもok!

柔らかく煮たものか

挽いたものが食べ易い!

 

「アシ」は

「みじん切り、刻まれた(ここでは肉)」、

パルマンティエは、

じゃが芋を使った料理を表す人物名で、

フランスにじゃが芋を広め、

食糧難から救った国民的英雄の名前です。

 

冬越しのじゃが芋の甘味、

香ばしく焼けたチーズ、

下から現れるコクのある牛ひき肉のソースの

マリアージュを堪能させてくれます。

 

 

パルマンティエは凄い人だった

肉じゃが、ポテトコロッケ、

ポテトサラダ、フライドポテト、

フィッシュアンドチップス、

ビシソワーズ、ジャーマンポテト…

世界中にじゃが芋を使った

旨い料理は実に沢山ある。

 


 

「じゃがいも料理を制するものは

フランス料理を制する」

と言うシェフもいるほど、

フランス料理においても

じゃが芋は欠くことのできない食材だ。

フランスにはじゃが芋栽培を

禁じる法律が制定された時代があった。

人間に害を及ぼす植物と

考えられていたからだ。

 

-食糧難からフランスを救った薬剤師-

時は18世紀、

フランス軍の衛生兵として徴兵され、

七年戦争に出兵、

プロイセン軍の捕虜となり、

現地で毎日じゃが芋を

食べさせられていた薬剤師の

アントワーヌ・パルマンティエ。

 

当時のヨーロッパは低気温で凶作、

各地で飢饉に見舞われていた。

生きて帰国する事ができた

パルマンティエは、

じゃが芋をフランスでも

食べれるようにしたいと、

じゃが芋の研究を始めた。

じゃが芋は無害なだけではなく、

むしろ栄養に富み、

痩せた土地でも

育て易い事が分かった。

 

フランス初の栄養学者として、

じゃが芋を普及させる

地道な努力を長い間続けた。

フランス北部でじゃが芋で

飢饉を逃れたのを契機に

フランス全土、

そしてヨーロッパ諸国に

じゃが芋栽培は広がっていった。

 


 

国難を打開したい国家も協力的で、

パリのど真ん中、

あのエッフェル塔の隣の広場

(シャンドマルス公園)は、

当時は一面のジャガイモ畑だったそうだ。

 


 

フランスを、ヨーロッパを救った

と言っても過言ではない

パルマンティエの名前は、

レストランのメニューの中だけではなく、

パリ市内の地下鉄の駅名、

フランス各地の地名としても使われている。

 

そんなパルマンティエの名を

冠した国民的家庭料理にトライして、

美味しさと少し旅気分も

味わってみては如何でしょうか?


私がこの記事を書きました!
福士雅巳

福士雅巳氏

1968年、岩手県下閉伊郡山田町生まれ。
東京・四谷「オテル・ド・ミクニ」、フランス・リヨン、ボルドー、スイス・ジュネーヴのレストランで研鑽。
"ココロとカラダを美味しく整える料理"を楽しめる「ウサギボタニカ」(盛岡市・中の橋通)店主。

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